CD・DVD傍聴とは、公開された裁判を直接見聞することです。傍聴人は、直接訴訟手続に関与するわけではないので、事件について発言する機会はありません。その一方で、法廷警察権は傍聴人にも及ぶので、審理を妨げる場合には退廷などを命じられることがあります。

なぜこのような傍聴が認められているかというと、憲法82条1項が、裁判の対審及び判決は公開法廷で行うと定めているからです。これを公開主義といいますが、これは秘密裁判を排し、司法の公正とそれに対する国民の信頼を保持するためです。

もちろん、裁判官の全員一致で公序良俗を害するおそれがあると判断した場合の対審など、一定の場合には裁判手続が非公開になることもあります。しかし、政治犯罪や出版に関する犯罪、基本的人権が問題となっている事件については公開を停止することができませんし、判決の言渡しについては常に公開しなくてはなりません。

なお、裁判の手続が公開の原則に反してなされた場合には、民事訴訟であれば絶対的上告理由となりますし、刑事訴訟の場合にも絶対的控訴理由になります。

傍聴は、上記のような憲法に定められた公開主義の結果導かれるもので、司法の公正とそれに対する国民の信頼確保を担っているといえます。